事業目標

Business goals

事業ミッション

  • 収集・管理するヒト生体試料
    • 疾患群はすべての診療科(すべての疾患、ニーズ)から生体試料提供を受けることを目標とする。
    • 生検組織及び血液・尿・体液に加え、特に、最も臨床研究や医療開発に利活用されると期待できる手術標本からの新鮮凍結組織の系統的な収集体制について整備する。
    • 健常者群は先制医療・生活習慣病研究センターから収集する。
    • 以下の種類のヒト生体試料を経時的に収集・管理することを目標とする。

    組織検体

    • 新鮮凍結組織(病変部、正常部)
    • 体液中細胞やその成分
    • ホルマリン固定組織
    • パラフィン包埋ブロック・薄切切片
    • その他

    血液検体

    • 全血
    • 血漿
    • 細胞(PBMC)
    • 全血中核酸
    • 血漿中核酸
    • その他生体成分(タンパク質、脂質など)

    その他

    • 尿
    • 体腔液
    • 将来的には、関連病院を含む多施設連携体制を構築する。
  • ヒト生体試料に紐づける臨床情報・検診情報の管理
    • 癌腫はじめ炎症など各種疾患、臨床病期、治療内容、臨床経過及び検査データなど経時的な診療情報を収集する。
    • 個人情報の管理、データの管理について十分なセキリュティを確保し実施する。
    • 電子カルテと連動するシステムを構築し、収集にかかる負担を最小化するとともに、情報利用の際の利便性を高める(がん領域済)。
    • 網羅的ゲノム解析、オミックスなどの大量のバイオ情報を経時的に統合分析する。
    • 将来的には、試料の品質に関する管理情報(温度など)も紐づける。
  • 高品質な採取・処理・保管
    • 収集試料の品質管理のため、保管する試料の受入時の品質の確認、保管中の品質の維持につとめる。生体試料の保管期間については、国際基準にもとづいて、品質、保管利用の実績、希少性など試料の内容に応じて別途定め、高品位を維持する。
    • IBBL(Integrated BioBank of Luxembourg)で採用しているSPREC(Standard PRE analytical Code)に準拠した保管管理手順を定める。また、IBBLが実施する国際的な精度管理に毎年参加する。
    • 自動DNA抽出器など作業の個人差によらない均一な品質が得られる機器・方法を採用する。(2020年4月導入)また、生体試料保管庫、ディープフリーザー、これらを管理するためのITインフラの整備を行う。
    • 収集した試料は、KBBMとの緊密な連携による高品質なクリニカルバイオリソースをもとにオルガノイド作成などを行い、創薬、医療機器開発の基盤を形成する事業支援に貢献する。
  • ニーズ(目的とする生体試料の収集、時系列サンプル、臨床情報の付加など)に合った安定的な供給(on demand型)及び高品質アーカイブ試料の保管支援
    • アカデミアや企業のニーズにあった高品質なバイオリソースを提供する体制を整備する。具体的には、ニーズに対応する診療科、そして必要なバイオリソースの収集、分離、保管などの体制をシームレスにつなぐ体制を構築する。
    • アーカイブされているバイオリソースのデータベース化をすすめ、ニーズにあったバイオリソースにアクセスしやすいシステムを構築する。データベースには、疾患名のみならず治療歴や臨床的アウトカムも含んだ臨床情報も含める。
    • 患者由来の加工検体(オルガノイド)のライブラリー化も推進する。
  • 利活用システムの構築
    • 研究の進捗を鈍化させないために、迅速にクリニカルバイオリソースを利活用できる審査体制と提供体制を構築する。
    • バイオリソースの収集に貢献した診療科のプライオリティーを担保するとともに、利活用の際の公平性を担保する。
    • 倫理委員会で承認された研究においてのみ利活用を認める。
    • クリニカルバイオリソースは有限でもあるため、生体試料利活用・管理部門を中心に社会的価値も含めて審査する体制を構築する。
    • 学内での他部局(工学、薬学、農学、理学、生命科学、情報学各研究科、野生動物研究センターなど)との連携により、関係研究者の利便性、共同研究などの利便性を向上させる。
    • 国内外のバイオバンク、レポジトリ施設とのネットワーク化をすすめ、共同研究などの利便性を向上させる。
    • KBBMも活用し、企業との契約を迅速化する。
  • センター維持の人材育成
    • 試料収集にあたり説明同意を担当する看護師および医療関連職種
    • ゲノム・オミックス分析用検体の扱いに精通した臨床検査技師(ゲノムタスクフォースに要求された品質管理ができる)、遺伝子・生化学・分子生物学など必要な知識をもった専門家(遺伝子分析科学認定士相当)など
    • 情報の収集基盤構築・運営と試料の管理などの医療情報管理・処理に精通した人材
    • 試料の低温保管技術など保存機器・技術に関する十分な知識を備えた人材
    • 臨床データと網羅的バイオ情報を経時的に融合したビッグデータに基づく革新的アプローチを目指すためのバイオメディカルインフォマティシャン
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